塗り壁には大きくわけて2種類あります
最近、塗り壁材を使用した建築物や外構を多く見かけるようになりました。同時にお客様の中には「塗り壁はすぐ汚れるから・・・」とおっしゃる方も多く聞かれます。しかしながら、ヨーロッパの街並や住宅の写真を見ると、昔からあるのに綺麗な外壁にお気づきでしょうか?
実は、塗り壁には大きくわけて2種類あります。
「日本製の塗り壁(樹脂系の塗り壁と呼ばれています)」と「ヨーロッパで主流の無機質系塗り壁(大理石粉などを主成分)」です。
樹脂系塗壁材は静電気や表面の凹凸により汚れを呼びやすく、透明のトップコートで汚れを防止する必要があります。一方無機質系塗り壁は静電気が起きにくく表面の凹凸に溜まろうとする汚れも塗材全体を撥水機能にしたことでトップコートは不要です。
●防汚性・・・無機質塗膜で静電気による汚れや、かびや菌、藻類も付きにくい。
●環境性・・・化学合成を最小限に抑え天然石粉を主成分にしています。
●通気性・・・有機塗料のようなはがれ・浮き等がなく結露の発生を抑えます。
●不燃性・・・天然無機質物が主要成分です。
●意匠性・・・デザイン・カラーバリエーションが豊富です。
●撥水性・・・塗膜全体を撥水機能にしました。
■用途
・戸建住宅、店舗、事務所の外装、マンションの外装、
公共施設の外装、工場、倉庫の外装
■適応下地
・
塗り替え・・・リシン、吹付けタイル
・新設・・・コンクリート、セメントモルタル、スレート、ALC
結露とは建物の汗かき現象です。この結露は建物とそこに生活する人々に多大な害をおよぼします。建物の寿命は、木が腐り、コンクリートや石が崩れることによりますが、多くは場合、水の存在によって起こります。また、さまざまな病気の原因となるカビ・藻やダニの発生も結露水という水分の存在によります。昔のように屋内と屋外の温度差が無い生活では建物は汗をかきませんでした。しかし、より快適な室内環境を作るために暖房を使用し、断熱材を使うと、ちょうど靴の中で足が蒸れて汗をかくように、壁の表面や内部に汗をかきます。
建物の結露解決の基本は、雨や雪の進入を防ぎ、汗などの蒸れのしにくい材料で出来たスキーウェアとまったく同じです。すなわち、建物の外皮(外壁)はスキーウェアと同じように、熱は逃がさず、外からの液体の水は中に入れず、それでいて汗をかく元になる水蒸気だけを外に出すように造ります。
無機質系塗り壁ヨーロピアンと外断熱工法
外断熱工法(そとだんねつこうほう)は、躯体の外側に断熱材を配置する工法です。欧州の先進国といわれる国々のほとんどが寒冷地に在り、コンクリート建造物の標準的な断熱工法としてオイルショックを機に数十年も前から使用されてきました。日本では内断熱工法が標準的に使用されてきましたが、近年外断熱工法への注目が高まっています。
この外断熱工法に無機質系塗り壁ヨーロピアンが最終仕上げ材として採用されています。
建物の外側を覆う事で、建物の躯体が室温と同調し、以下の利点があるといわれています。
◎室内に結露が発生せず、カビ・ダニの被害が抑えられる(アレルギー予防)。
◎外気温変動による躯体の膨張収縮が少なく、耐久性が高い(環境低負荷・高資産価値)。
◎高い熱容量を持つ躯体(特にコンクリート建造物では顕著)が断熱材の内側に置かれるため、室温の変動が抑えられ冷暖房の効率が良い。(省エネルギー効果)
無機質系塗り壁ヨーロピアンにはコテタイプとローラータイプの2種類が有ります。
・ヨーロピアン コテタイプ 20kg(箱) 全42色
・ヨーロピアン ローラータイプ 16kg(缶) 全42色
※上記色見本は、実際の色と異なる場合がございます。